イラストに影や線を追加するとき、輪郭からはみ出してイライラすることはありませんか?
アイビスペイント(ibisPaint x)にはそんなイライラを解消してくれる素敵な機能が存在します!
それは「クリッピング」です。
イラスト作成がスムーズになるので、初心者さんも早いうちにマスターしておくことをお勧めします!
クリッピングの効果と使い方
クリッピング機能の効果
指定したレイヤーの下塗り範囲を超えない=はみ出さないようにする機能です。
影や柄を簡単につけることができようになります。
【例】クリッピングの効果
クリッピングなし
![クリッピングなしの絵(色がはみ出る)](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/09/75967f8500c704bd21c434b594298645.png)
クリッピングあり
![](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/09/2_clip_ari.png)
クリッピングの使い方
クリッピングの基本手順は次の通りです。
下塗りをする
クリッピングは指定した「下塗り(塗りつぶし)範囲」からはみ出ることを防止する機能なので、まずは下塗りをすませましょう。
今回用意した下絵はコレです。(変な絵ですみません💦)
↓↓↓↓
![](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/09/3_man_noWear.png)
クリッピングをオンにする
1.新規レイヤーの追加
レイヤーウィンドウを開き、基準とする下塗りレイヤーのすぐ上に新しいレイヤーを追加します。
![レイヤー追加方法の画像](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/07/5_add_layer.png)
①レイヤーボタンをタップしてレイヤーウィンドウを開く
②基準となる下塗りレイヤーを選択する
③レイヤー追加ボタンを押して選択したレイヤーの上に新規レイヤーを追加する
2.クリッピングをオンにする
新規レイヤーをヒト型下塗りレイヤーにクリッピングします。
![追加レイヤーをクリップする画像](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/09/4_howto_clipping.png)
①追加したレイヤーをタップして選択する
②クリッピングボタンをタップする
※選択レイヤーが右にずれ、指定レイヤーに向かう矢印が表示される
③新規レイヤー(これから作業するレイヤー)を選択した状態でレイヤーウインドウを閉じる
クリッピングレイヤーに影や柄などを描く
この変なヒト?に服を着させてみます。
クリッピングした新規レイヤーに服の袖などのラインを描きました。
![人の体に服を描画した絵](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/09/6_clip_ONOFF.png)
・肌色の下塗りにクリッピングしているので袖や裾のラインがはみ出ていません。
・レイヤー画面でもう一度『クリッピング』をタップしてOFFに戻すと吹き出しのようにはみ出ています。
通常はこんなにはみ出ないと思いますが、わかりやすく雑に線を書いたので盛大にはみ出ています(;’∀’)
つまり、クリッピングを使えば思い切って筆を振るえるということです♪
これでクリッピング機能の基本はOKです。
服の線画範囲に色を付けると服っぽくなりました。↓↓↓
![服に色付けした絵](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/09/7_add_color.png)
ここからは、クリッピングを使いこなすための注意点を成功例と失敗例で紹介していきます。
【応用】クリッピングで失敗しないために
絵や配色が複雑になると、よく考えてクリッピングしないと失敗してやり直し…ということも起こりえます。
服にストライプ柄を付けるのを例にクリッピングを使用する際の注意点をみていきましょう。
![左:成功例、中:失敗例1、右:失敗例2の絵](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/09/9_3examples.png)
上の成功例が今回の完成形です。
次の注意点を考慮して作業を進めるかどうかで失敗例の様になってしまいます。
クリッピングで作業を進める際に気を付けること
- 【レイヤー設計】
-
・色、柄を追加するときはレイヤーを分け、後で必要に応じてレイヤーを結合する
- 【複数クリッピング】
-
・一つのレイヤー(被クリッピングレイヤー)に複数のレイヤーをクリッピングすることができる
・クリッピング中のレイヤーを被クリッピングレイヤーに指定することはできない
成功例の作成手順
では実際に服にストライプ柄をつけていきます。
1.ストライプ柄を描くレイヤーの決定
色・柄を追加するので新規レイヤーを追加します。
2.クリッピングしてストライプを描く
服の柄なので、服の下塗りレイヤーにクリッピングします。
![服下塗りレイヤーにクリッピングの絵。](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/09/10_line_hamideru.png)
①服レイヤーのクリッピングをオフにする。
※クリッピングレイヤーは被クリッピングレイヤーに指定できないため
②新規レイヤーを服レイヤーにクリッピングする。
③新規レイヤーにストライプ柄を描く(太いブラシで線を描く)
ぱっと見完成に見えますが、①で服レイヤーのクリッピングを外したので袖・裾のラインがはみ出しています。
そこで、服を再度ヒト型にクリッピングするために以下の作業を行います。
3.レイヤーの結合
袖等のラインがはみ出ないようにするには、再度服の下塗りレイヤーをヒト下塗りレイヤーにクリッピングする必要がありますが、それにはストライプレイヤーのクリッピングを外さないといけません。
そこでまず、ストライプレイヤーを服下塗りレイヤーにクリッピングしたままレイヤーを結合します。
![レイヤーを結合する画面](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/09/11_join_layers.png)
①柄レイヤーを選択する
②クリッピングしたまま結合ボタンをタップする
※レイヤー結合は慎重に!
対象レイヤーや上下並びが間違った状態で結合・保存すると修正が効かなくなくなる場合があります。結合後すぐに間違いに気づいた場合は「戻る」「進む」の矢印で戻りましょう!
4.クリッピング
結合した服レイヤーをヒト型下塗りレイヤーにクリッピングします。
![結合後のレイヤーをクリッピングする画像](https://lynx-laboratory.com/wp-content/uploads/2021/09/12_fin.png)
①結合した服レイヤーの直下にヒト型下塗りレイヤーがあることを確認し、服レイヤーを選択
②クリッピングボタンをタップ
➡ストライプ柄の服を着たヒト完成です!
失敗例については近日追記更新します。しばらくお待ちくださいm(_ _)m