「白を透過」とはレイヤー上にある色の成分から白色の成分を透過する機能です。
背景の白抜きやベース色を変えてイラスト全体の雰囲気をかえたい時などに使えます。
こんな時に便利
・線画をもらってアイビスで読み込んだら透過処理されていなかった
・作成イラストを白抜きして宣伝用背景のシリアスカラーになじませたい
白透過(グレー、カラー)の使い方と注意点
白を透過の特徴
白を透過(カラー)は「白く見える」部分ではなく「白色成分」を透過するため、一見白く見えないカラーも成分の含有度によって透けが生じます。
一方、白を透過(グレー)では色をグレースケールに変換したうえで白成分を透過します。
使い道は?
分かりやすい使い道としては、「線画を読み込む際に線画抽出を失念した」という場合に白抜きができます。
カラーイラストで白抜きをすると、キャラクターの色味に背景色が含まれて一体感が出たりイラスト全体のニュアンスを変えたりすることができます。
「白を透過」の使い方
①白を透過したいレイヤーを選択
②ツールバーの「…」をタップ
③項目から白を透過を選んでタップ
グレーとカラーの違いは以下の通りです。
A:白を透過(グレー)
グレースケールに変換後白成分を透過する
➡グレーのモノトーンになり全体が透ける
※線画抽出を初期設定で行った場合と同じ結果になります。
B:白を透過(カラー)
白成分だけが透過される
➡カラーは残るが白成分を含有していた色はその割合分透ける
※どの色が透けるかはカラーパレットで判断できます(後述)
白を透過前と後のイラストに新たな背景を付けてみました。
どんな背景かによりますが、今回の例だと透過後の方がキャラクターに背景が馴染んで良い雰囲気になっていると思います。
【参考】
●透過なしの背景は「透明塗りつぶし」で処理してます。
●キラキラはブラシ(キラ3-加算・発光)使用。
●ぼわんとした光は「加算・発光」で背景色エアブラシです。
「白を透過」で透ける色と透けない色
この機能を使うと透ける色と透けない色がでてきます。
赤・青・黄色は色の三原色なので白を含んでいません。
黒・オレンジは三原色を混ぜてできる色でやはり白を含んでいません。
その他の色は白(輝度)の割合によって透け具合が異なっています。
でも紫が透けてるように、純粋に原色で作られた色か白が混じってるかってわかりにくくない?
白成分が含まれているかどうかはカラーパレットを開くと確認できます。
確認したいカラーを選んでカラー作成画面(カラーウィンドウ)を開きます。
※パレットに登録していない色はスポイトを使ってキャンバスから抽出
【透けない色】
白を含むか含まないかの決め手は彩度です。
彩度100%=原色なので白を含みません。
色々試した結果、彩度95%以上だと白抜きしても肉眼では透けて見えませんでした。
【透ける色】
上記に準じて透ける色は彩度がすべて95%以下です。
ただ彩度が90%以上で明度がかなり低ければ肉眼で確認しにくい透け具合になります。
事前に透け具合まで確認して使いたいということはほぼないと思いますが、白透過を利用した緻密な色構成にチャレンジしてみたいというときはぜひ参考にしてみてください。
以上、「白を透過」機能の使い方でした。
お読みいただきありがとうございます!
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